ネギ農家さんや家庭菜園をされている方はご存じと思いますが、一般のお客様にはあまり知られていないネギの調整についてお話ししたいと思います。
スーパーで販売しているネギは皮をむいてあるのは誰でも知っていると思いますが、さて、何枚ほど皮をむくのでしょうか? 品種や時期にもよりますが、たいてい2枚~3枚ほど皮をむきます。残りの葉が3枚から4枚になるまで皮をむくのです。ネギは生育しながら茎(葉鞘と言いますが)を太らせていくのですが、その際幾重にも葉を茂らせて光合成を活発に行い太くなっていきます。葉が役目を終えると外側から順次枯れていくのです。数えたことはありませんがおそらく収穫まで15枚以上は葉を枯らせているのではないでしょうか?常に5から8枚ほど葉がついていますが、出荷するときは4枚程度にしなくてはいけないため、残りの葉の皮をむいてしまいます。無理に残しても茎が固くおいしくいただくことはできません。むけばむくほど柔らかいおいしいネギになるのですが、当然細くなってしまい貧相なネギになってしまってこれまた都合が悪いです。生産農家としてはできるだけ太く出荷したほうが高く売れて良いのですが、固いのではお客様に喜ばれないと思います。農家のジレンマです。。
ネギの葉と皮むきについてざっくり説明しましたが、この知識はスーパーで売られているネギの目利きに役立つと思います。葉数は2枚以上4枚以下の規格がありますが、同じ太さなら葉数が少ないほうが柔らかいネギと言えます。ただし、栽培後期となると葉数が少なくても固くなってしまうので注意が必要。
左から、収穫後皮むき前、2枚皮をむいて葉を3枚にします。皮むきされた葉は廃棄処分となりますが、ダシで使えるのでラーメン屋さんに重宝されます。
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